海外ジャーナル投稿を支える必須ツール:EndNoteがもたらす圧倒的な生産性と共有機能の価値

源本 知美 先生
今回は、臨床獣医師向けの海外ジャーナル出版サポートや海外学会発表のサポートを行っている、Evergreen Research and Publication代表であり、獣医師/獣医学博士の源本 知美(みなもと ともみ)先生にお話を伺いました。アメリカの大学院留学時代におけるEndNoteとの出会いから、無料ツール(Mendeley)との違い、現在の業務において不可欠となっている「共有機能」や「査読(ピアレビュー)対応」での活用法まで、貴重な生の声をお届けします。
ゲストプロフィール
お名前:源本 知美 先生
ご所属・お立場:Evergreen Research and Publication 代表(獣医師 / 獣医学博士)
主な事業内容:臨床獣医師を対象とした、海外ジャーナルへの論文出版および海外学会発表のサポート
研究テーマ:大学院時代に「犬猫の脂質代謝」に関する博士論文を執筆
主な扱う分野:外科(中心)、眼科、呼吸器・心臓系などの英語論文
1. EndNoteとの出会い:アメリカの大学院で知った「未知の世界」
ー 最初にEndNoteを知ったきっかけや、出会いについて教えてください。
源本先生:
EndNoteとの最初の出会いは、アメリカのテキサスA&M大学の大学院に在籍していた時です。論文を書くにあたって周囲から「EndNoteが必要だよ」と言われたのですが、当時は「EndNoteって何?」という状態でした。
大学図書館の司書の方が開催していたEndNoteのセミナーに通い、その考え方や機能を学び、実際に使ってみてその価値を理解してからは、「これなしでは生きていけない」と感じるようになりました。
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2. 無料ツールを経て、再びEndNoteを選んだ理由
ー 大学院卒業後は他の文献管理ツールも使われていたそうですね。
源本先生:
はい、大学院を卒業した後はしばらく無料ツールの「Mendeley(メンデレー)」を使っていました 。当時はクライアントの先生方と共有フォルダを使う機会があり、Mendeleyは無料なので「ツールを入れてみてください」と周囲に勧めやすかったという理由がありました。
しかし、Mendeleyは一度デスクトップ版の提供が無くなり、機能開発もストップしたことから、改めてツールの信頼性を考慮した結果、EndNoteを購入して使うようになりました。EndNoteは購入後のサポートが充実しているので「やっぱりEndNoteがいいな」と日々実感しています。
3. デスクトップ版で完結する、お気に入りの機能
ー 具体的に、EndNoteのどのような機能が便利だと感じていますか?
源本先生:
特に気に入っているのは以下の機能です。
- 直感的なドラッグ&ドロップによる引用操作
- アウトプットスタイル(引用形式)を自分で編集・カスタマイズできる柔軟性
- PDFファイル全体を翻訳できる機能
何よりも、これらの作業がEndNoteのデスクトップ版の中で全て完結できる点が非常に素晴らしいと感じています。
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4. 論文執筆サポートに不可欠な「共有機能」の活用法
ー 現在は獣医師の先生方の論文執筆を指導・サポートされていますが、そこでのEndNoteの役割を教えてください。
源本先生:
論文執筆の最終段階で行う引用文献の紐付け作業は、非常に煩雑で多くの方が嫌がられる作業です。そのため、私のサポート業務においてEndNoteの「共有機能」は絶対に欠かせません。
実際、以下のようなフローで共同作業を行っています。
- 共有フォルダの作成:クライアントの先生と一緒にEndNoteの共有フォルダを作ります。
- 文献の集約:先生方に「必要な文献をここに入れておいてください」と依頼します。
- 引用の付与・編集:集まった文献をもとに、私の方で論文に引用を振っていきます。
- 最終スタイルチェック:出力された引用文献リストの編集や最終チェックを私側で行います。
EndNoteはこうした一連の共同ワークフローが非常にやりやすいため、共有機能は必須だと感じています。
5. 査読(ピアレビュー)対応でこそ輝く、圧倒的な生産性向上
ー EndNoteを導入したことで、生産性の向上は実感されていますか?
源本先生:
間違いなく上がっています。特に「査読(ピアレビュー)」の対応時に、EndNoteがないと本当に大変なことになります。
論文を投稿すると、査読者の先生から「なぜこの論文を引用していないのか」と指摘されたり、逆に「この論文にはそんなこと書いていないから削除しなさい」と言われたりすることが多々あります。
文献を追加したり削除したりすれば、当然ながら文章の構成も、引用の順番も全て変わってしまいます。
- 最初から文章の変更なしでアクセプト(採択)される人はほぼいないため、査読時の文献入れ替えや修正はほぼ100%発生します。
- これを手動(マニュアル)で修正していたら、到底時間が追いつきません。
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EndNoteがあれば、文献の追加・削除に伴う番号の振り直しが自動で行われるため、査読対応にかかる労力と時間を劇的に削減できます。「査読対応の段階でも、EndNoteのような文献管理ソフトウェアが絶対に必要になる」ということを強くお伝えしていきたいですね。
ー 本日は、貴重なEndNoteの活用ノウハウをお聞かせいただき、ありがとうございました。