研究活動において、大量のデータや複雑な関係性を整理することは、大きな課題の一つです。NVivo のプロジェクトマップは、そんな悩みを解決する強力なツールです。プロジェクトマップは、研究データを視覚的に表現することで、データ間のつながりを直感的に理解し、分析を深めることができる機能です。このページでは、プロジェクトマップの機能概要と作成手順をご紹介します。
※プロジェクトマップはNVivo Windows 版でのみご利用可能です。
- プロジェクトマップとは?
- プロジェクトマップの主な機能
- プロジェクトマップを使う上で考慮すべきこと
- プロジェクトマップの作成手順
- プロジェクトマップのレイアウトを変更する
- プロジェクトマップに表示する項目を変更する
- プロジェクトマップを画像ファイルに出力する
- 保存したプロジェクトマップを再編集する
- まとめ
プロジェクトマップとは?
プロジェクトマップは、研究プロジェクト内のさまざまなアイテム(文書、コード、ケースなど)を、図形とコネクタを使って視覚的に表現したものです。概念図のように、アイテム間の関係性を線で結び、全体像を把握することができます。
プロジェクトマップの主な機能
プロジェクトマップは、以下のような用途に使用できます。
- データの探索と整理
大量のデータを俯瞰し、重要なテーマやパターンを迅速に発見できます。 - アイデアの創出
プロジェクトアイテム間のリンクを可視化することで、思考を整理し、新しいアイデアを生み出すきっかけになります。 - チームでの共有
研究チーム内で、プロジェクトの全体像や分析結果を共有し、議論を深めることができます。
プロジェクトマップを使う上で考慮すべきこと
- 目的の明確化
プロジェクトマップを作成する前に、どのような情報を可視化したいのか、どのような疑問に答えたいのかを明確にすることが重要です。
例)
・これらのファイルはどのようにコーディングされているか?
・どのケースがこの分類に割り当てられているか?
・この分類に対して定義されている属性は何か?
上記目的に応じて、プロジェクトマップに関連のアイテムを追加し、マップを構築していきます。
- データの準備
プロジェクトマップを作成する前に、分析対象となるデータが整理されていることを確認しましょう。
プロジェクトマップの作成手順
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メニュー [探索] タブの [マップ] > [プロジェクトマップ] をクリック
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[名前] にプロジェクトマップの名前を入力し、[OK] をクリック
→ プロジェクトマップキャンバスが詳細ビュー上に表示されます。
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[プロジェクトマップ] タブの [プロジェクトアイテムの追加] をクリック
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マップに追加するプロジェクトアイテムを選択し、[OK] をクリック
→ プロジェクトアイテムがキャンバスに表示されます。 -
マップ上で1 つ以上のアイテムを選択した状態で、[プロジェクトマップ] タブの [関連アイテムを表示] をクリック
関連アイテムの画面が表示されます。
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関連アイテムを選択し、キャンバスにドラッグアンドドロップする
アイテムがプロジェクトマップに追加され、元のプロジェクトアイテムにコネクタが接続されます。
別の関連アイテムを表示したい場合は、マップ内のアイテムを選択後、再度[プロジェクトマップ] タブの [関連アイテムを表示] をクリックします。
【補足】
プロジェクトマップ内のアイテムは元データと紐づいているため、マップ上のアイテムをダブルクリックすると、該当データが詳細ビューに表示されます。
プロジェクトマップのレイアウトを変更する
プロジェクトマップのレイアウトは[プロジェクトマップ] のタブから変更が可能です。
または、キャンバス内の空白部分で右クリックし、[レイアウト] の項目から変更することも可能です。
プロジェクトマップに表示する項目を変更する
プロジェクトマップ内に表示するアイテムは、メニューの [プロジェクトマップ] で指定することが可能です。初期設定ではすべての項目にチェックが入っています。
プロジェクトマップを画像ファイルに出力する
作成したプロジェクトマップは画像として出力することが可能です。
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キャンバスの空白部分で右クリックし、[マップをエクスポート] を選択
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保存場所と名前、ファイルの種類(JPEG / BMP / GIF / PNG / TIF)を指定して、[保存] をクリック
保存したプロジェクトマップを再編集する
作成したプロジェクトマップは、ナビゲーションビューの[ビジュアル化] > [マップ] のフォルダに保存されます。
マップアイテムをダブルクリックすると、作成したプロジェクトマップが表示されます。
【注意】
一度作成したプロジェクトマップを編集する場合は、詳細ビュー左上の[編集] にチェックを入れる必要があります。
まとめ
プロジェクトマップは、研究データを視覚的に表現し、分析を深めるための強力なツールです。本ページでは、プロジェクトマップの基本的な機能や使い方を紹介しました。プロジェクトマップを活用することで、研究の効率化と新たな発見につながる可能性があります。NVivo をご利用の方は、ぜひご自身の研究にもプロジェクトマップを取り入れてみてください。