NVivo ユーザーインタビュー 中和 渚 先生

数学教育学分野で研究を行っている中和渚先生に NVivo を知ったきっかけや、活用方法、便利だと思った機能を伺いました。中和先生の研究テーマは国内外の数学教育で、このたびケニアで実施された調査では NVivo を活用され、その研究成果が African Journal of Research in Mathematics, Science and Technology Education に掲載されました。 

中和渚先生の論文

Kosaka M, Nakawa N. Life Story Analysis of the Longer-term Effects of Kenya’s Strengthening of the Mathematics and Science in Secondary Education Project on the Attitudinal and Behavioural Changes of Former Secondary Students. African Journal of Research in Mathematics, Science and Technology Education. 2024:1-12. 
 https://dx.doi.org/10.1080/18117295.2024.2318539


Q1. NVivo をどのように知りましたか?

NVivo は大学院時代に同じ専門分野の先生から教えて頂きました。専門分野の論文でも NVivo が使われていたのを知っており、数年、気になっていましたが、購入したのは 2019 年頃になります。購入後、ユサコの  NVivo  オンラインワークショップを受講したことをきっかけに使い始めて、利便性に気づきました。それまではエクセルや Text Mining Studio を利用して分析していました。 

NVivo オンラインワークショップ

ユサコ株式会社では有料のワークショップを不定期で開催しています。NVivo 初心者の方が、NVivo で作業を始めるための基礎知識から実践的な操作方法までを自分のペースで学べる自習型オンラインワークショップと、研究における NVivo の分析・活用法の Live 講義がセットになっています。


Q2. 今回ケニアの研究では NVivo をどのように活用されたのでしょうか?

今回 JICA の SMASSE という国際協力プロジェクトで、ケニアにおける理数科教育の効果を測定するために現地の人たちに対して、インタビューを実施しました。そのインタビューデータを分析する際に NVivo を利用しました。インタビューデータは 35 名分で、対象者 1 名あたり用紙 10 枚分ものテキストデータがありました。コーディングは非常に大変でしたが、NVivo を利用することで、色々な傾向が分かり、興味深い結果を得ることができました。プロジェクトの効果がきれいに数値化できたため、とても嬉しかった記憶があります。 


Q3. NVivo で便利だと思った機能は何でしょうか?

今回時間の制約上、コーディング機能しか使いませんでしたが、それだけでも十分に NVivo の利便性を実感できました。特に、コードを階層化できる点や元データを即座に参照できる点はエクセルではできないため、非常に便利だと思います。今回は時間がなく断念しましたが、今後は対象者ごとにケースを作成し、属性情報をもとにした分析も試してみたいと思います。

コードの階層化

作成したコードをドラッグアンドドロップすることで階層化し整理することが可能。作成したコードをカテゴリー化したい場合にも便利です。上位階層コードへの集約や類似コードのマージも簡単に行うことができます。 


属性情報をもとにした分析事例

アンケートの回答者ごとに属性情報を付与したケースを用意し、発言内容をまとめておくことで、例えば「居住地域の水質に関して、30 代の女性はどのように考えているのか?」といったことをクロス集計で分析することが可能です。 


中和渚先生プロフィール

関東学院大学 建築・環境学部 准教授 

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