Q:EndNote のオンラインストレージ(Dropbox、iCloud、ほか)への対応について

Answer

現在 Dropbox や iCloud など、複数のパソコン間でデータファイルを共有できるオンラインストレージサービス(クラウドサービス)が多く提供されていますが、すべてのバージョンの EndNote はオンラインストレージ上で利用されることを想定して開発されておらず、非対応となっています。

もともと互換性がありませんので、オンラインストレージサービスの利用を起因とする不具合やトラブルは弊社テクニカルサポートの対象外となります。あらかじめご了承ください。ただ、ライブラリの修復 の操作でデータを復元できることもあるのでよろしければご参照ください。

オンラインストレージ上に EndNote のライブラリデータを保存した状態で開き、利用すると様々なエラーが発生することが確認されています。下記に具体例を一部記載します。

以上のことから、オンラインストレージ上にデータを保存している状態で EndNote を利用することはお控えいただきますようお願いいたします。EndNote のライブラリデータはローカルな保存場所に保存してご利用ください。

現在の保存場所の確認方法

現在開いているライブラリのデータファイルの保存場所は下記の操作で確認可能です。

(EndNote 20 以上の場合)
メニューバーの [Library] → [Library Summary] を選択

(EndNote X9 以下の場合)
メニューバーの [Tools] → [Library Summary] を選択

出現した画面の "Location" 欄に表示されるファイルパスが現在の保存場所です。ファイルパスにオンラインストレージサービスの名称が含まれていないかご確認ください。

オンラインストレージサービスの例

  • Dropbox
  • iCloud
  • SharePoint
  • OneDrive
  • Box Sync
  • Google Drive
    ほか

特に Macintosh をご利用の場合、macOS のアップデート時などにパソコン内の [デスクトップ] や [書類] が iCloud に変更されてしまうことがありますのでご注意ください。
※macOS アップデートの過程でパソコン内の [デスクトップ] や [書類] を iCloud にするか選択する画面が表示されることがあります。デフォルトで「iCloud にする」が選択されている場合があります。

Macintosh のローカルな保存場所の例

[デスクトップ] と [書類] を iCloud などに設定している場合、ライブラリデータを下記のローカルな保存場所に移動してご利用ください。

  1. [Finder] を起動し、メニューバーの [移動] → [コンピュータ] を選択

  2. ご利用のハードディスク → [ユーザ] → [アカウント名] のフォルダを開く

  3. メニューバーの [ファイル] → [新規フォルダ] で新しいフォルダを作成(適宜フォルダ名を設定してください。全角文字は含めない方が望ましいです。)

上記で作成したフォルダはローカルな保存場所となります。

Windows のローカルな保存場所の例

オンラインストレージサービスによっては Windows PC でも [デスクトップ] や [ドキュメント] フォルダをオンラインストレージの対象としてしまう場合があります。その場合、ライブラリデータを下記のローカルな保存場所に移動してご利用ください。

  1. Windows の [エクスプローラー] を起動

  2. C ドライブを開く
    (PC によって C ドライブの名称は変わります。"Windows (C:)" や "PC (C:)" など "(C:)" が付いているものが該当します)

  3. エクスプローラーのメニューの [ホーム] → [新しいフォルダー] で新しいフォルダを作成(適宜フォルダ名を設定してください。全角文字は含めない方が望ましいです。)

上記で作成したフォルダはローカルな保存場所となります。

EndNote のライブラリデータについて

EndNote のライブラリは下記どちらかの形式で保存されています。
ペアで管理されているライブラリを移動する際は一緒に移動していただきますようお願いいたします。
※ パソコンによっては拡張子(各ファイルのピリオド "." 以降)を表示しない設定になっている場合があります。その場合、予め拡張子を表示する設定に変更の上、ご確認ください。

■ファイルとフォルダのペア

  • [ライブラリ名].Data フォルダ
  • [ライブラリ名].enl ファイル

※ 画像は EndNote X9 です。EndNote のバージョンによってはアイコンのデザインが異なります。
※ こちらの形式で保存している場合、2つのデータを一緒に移動させる必要があります。
 データが分かれてしまうとライブラリ内の情報が損失してしまいますので、ご注意ください。

■パッケージ保存(Macintosh でのみ可)

  • [ライブラリ名].enlp ファイル

※ 画像は EndNote X9 です。EndNote のバージョンによってはアイコンのデザインが異なります。

複数のパソコンで同じライブラリを利用したい場合

EndNote のライブラリデータを他のパソコンでも利用したい場合、下記の方法をご参照の上ご利用ください。

(EndNote の同期機能を使用)
EndNote に実装されている同期機能を利用することで、複数のパソコンでデータを共有することが可能です。
同期機能の設定については弊社が作成している操作ガイド、または こちらのページ をご参照ください。
※ EndNote の同期機能は一つのライブラリのみを、EndNote のウェブアカウントを介して複数のパソコン間で同期するために開発されています。複数のライブラリを管理している場合、EndNote の同期機能では対応できかねますので、予めご了承ください。
※ EndNote 20 以下のバージョンでは新たに同期用ウェブアカウントを登録する期限が過ぎているため、新たに同期機能をご利用になることはできかねます。最新バージョンの EndNote にアップグレードすることをご検討ください。

(オンラインストレージを中継地として使用)
※ あくまで利用方法の案を記載させていただきます。こちらの方法での利用を推奨・保証しているわけではありません。
オンラインストレージ上でライブラリを開かなければ、不具合が発生する確率を下げることができます。
例えば、下記のように利用します。

  1. パソコンA のローカル領域でライブラリを開き、編集する

  2. 使用完了後、ライブラリデータをパソコンA のオンラインストレージに移動
    ※ 必ずオンラインストレージへのアップロードが完了するまでパソコンの電源を切らないでください。

  3. パソコンB を起動し、オンラインストレージの同期が完了するまで待つ

  4. ライブラリデータをパソコンB のローカル領域に移動
    ※ 必ずデータの移動が完了するまでお待ちください。

  5. ローカル領域でライブラリを開き、使用する

上記を繰り返します。

ただ、ライブラリデータを何回も移動させるので、やはりデータ破損の可能性は依然として残ります。
必ず定期的にライブラリのバックアップを作成してください。
バックアップの作成方法は こちらのページ をご参照ください。

以上

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