EndNote活用ヒント集

EndNoteの同期機能(Sync)を活用して、 いつでもどこでも文献情報にアクセスできる環境にしよう

※このページで紹介している画像はEndNote 20の画面を使用しています。

ご自宅や出張先などで、職場のパソコンのEndNoteに収集した文献情報(PDF含む)を閲覧したくなることはありませんか?そのような場合に対応するためにEndNoteの同期機能(Sync)を利用しましょう。


目次

同期機能(Sync)を使ってみよう

EndNoteのライブラリデータはパソコン内に保存されるため、他のPC端末や携帯端末で同じ文献情報を閲覧することはできません。しかし、同期機能を使用することで、複数のパソコンで同じ文献情報を閲覧することが可能になります。また、共有機能を使用すると他のEndNoteユーザーと、作成したライブラリを共有可能です。

EndNoteには同期機能があり、EndNoteウェブ版(クラウドサービス)に登録し連携することで、ライブラリデータ破損の心配なく他の端末でも同じ文献情報を閲覧・利用できるようになります。同期機能はライブラリに添付したPDFなどの全データをEndNoteウェブ版と送受信するので、常に最新の状態を保つことができます。

ウェブ版の添付ファイル容量は無制限です(原則登録より 2年間、EndNote 21 以上では 3年間)。大量の文献があっても全ての端末でライブラリを同期することができます。また、ウェブ上のライブラリは他のEndNoteユーザー(X7.2 以上)と共有することが可能です。

複数端末で同一のライブラリ使用するために、USBなどの外部記憶媒体や Dropbox・iCloudなどのオンラインストレージにライブラリデータを保存している方もいるかもしれませんが、ライブラリデータの破損の可能性があるため、開発元はそれらの保存領域でライブラリデータを運用することを非推奨としています※。

※実際に「外部記憶媒体やオンラインストレージ上で管理していたライブラリデータが破損して開けなくなった」とサポートにお問い合わせをいただく事例が多数ございます。


同期用ウェブアカウントの登録

ご確認ください

※同期用ウェブアカウントには登録期限・添付容量無制限で利用できる期限がございます。詳細は「FAQ:転送・同期・共有機能用ウェブアカウントの期限について」をご参照ください。
※EndNote 20 の同期用 EndNote ウェブアカウント登録期限は2024年1月1日です。現在はご登録いただけません。 


まずは同期用ウェブアカウントを取得します。ウェブアカウントの登録は1つのEndNoteのバージョンに付き、1回のみ行うことができます。

※同期用ウェブアカウントは、弊社(ユサコ)の「ユーザー登録」とは別のサービスです。

※EndNoteの同期機能は1つのライブラリデータに対して利用することを想定して開発されています。複数のライブラリに対して個別に同期機能を利用することはできません。

  1. EndNoteの [Preferences] を開く
    (Windows の場合) メニューバーの [Edit] → [Preferences] を選択
    (Macintosh の場合) メニューバーの [EndNote (ver.)] → [Preferences] または [Settings] を選択

  2. [EndNote Preferences](設定)画面が出現するので、画面左のリストから [Sync] を選択し、右側の画面で [Enable Sync] をクリック

  3. 出現した画面で [Sign Up] をクリック

  4. 出現した画面でウェブアカウント用のメールアドレスを2回入力し、[Submit] をクリック

  5. 次の画面で名前を入力し、パスワードを設定する(パスワードは8文字以上、アルファベット・数字・記号をすべて組み合わせる必要があります)。入力後、[I Agree] をクリック

    "EndNote registration is complete." と表示されたらウェブアカウント登録完了です。 [Done] をクリックすると認証が始まり、先ほどの [Preferences] 画面内に上記で設定したアカウント情報が反映されます。[適用] や [Save] をクリックして内容を保存し、[Preferences] を閉じます。

以上の操作で、デスクトップ版 EndNote と同期するためのウェブアカウントが取得でき、同期先アカウントの設定も完了します。

※同期用ウェブアカウントは1ライセンスに付き1回のみ登録可能です。既に同期用ウェブアカウントを登録済みの場合は再度のアカウント登録はできません。登録済みの場合、以前登録したアカウントをご利用ください。以前登録したアカウントが不明の場合はEndNote サポート窓口までお問い合わせください。

1台目のパソコン(情報を収集しているライブラリ)で同期を実行

現在データを収集しているライブラリとウェブアカウントを同期します。

  1. メニューバーの [Library] > [Sync] を選択

  2. 同期の前にバックアップを作成することを勧めてきます(初回同期時のみ)。 万一に備え、[はい] (Win)、または[Yes](Mac)を選択してバックアップを作成しましょう。

  3. 保存場所とファイル名を指定し、[保存] をクリック

    ※EndNoteがバックアップの作成を勧めてくるのは初回の同期時のみですが、バックアップの作成は定期的に行うことを推奨します。詳細は「ライブラリデータのバックアップを作成しよう」をご参照ください。

以上の操作でバックアップが作成され、その後同期が始まります。同期中はグループパネルの [Sync Status] をクリックすると進捗状況を表すバーが表示されますので、完了するまでお待ちください。

同期実行時にエラーメッセージが出現する場合、FAQ「EndNote ウェブ版と同期(Sync)できない場合の確認事項」をご確認ください。
https://www.usaco.co.jp/faq/detail.html?pdid1=17

同期が完了したらEndNote ウェブ版にアクセスし、内容を確認しましょう。
下記ページから [Sign in] して内容をご確認ください。
https://access.clarivate.com/login?app=endnote

※EndNote ウェブ版やEndNote for iOSでは「カスタムグループ」以外のグループ情報を表示することができません。「グループセット」も表示されませんので、すべてのカスタムグループが区別なく、アルファベット順に並ぶことになります。なお、グループ分けについては「EndNoteのグループ機能を活用してみよう」をご参照ください。


2台目以降のパソコンで同期を実行

まだデータを収集していないパソコンで同期を行います。以下の操作は 2台目以降のパソコンにEndNoteをインストールし、そのパソコンで操作してください。

  1. まずはウェブアカウントに保存されているデータを受け取るための新しいライブラリを作成します。

    メニューバーの [File] → [New]
    ライブラリデータを保存する場所とファイル名を指定し、保存
    → 新しい空のライブラリが作成されます。

  2. 次に、同期先ウェブアカウントを設定します。
    EndNoteの [Preferences] を開く
    (Windows の場合) メニューバーの [Edit] → [Preferences] を選択
    (Macintosh の場合) メニューバーの [EndNote (ver.)] → [Preferences] または [Settings] を選択

    画面左のリストから [Sync] を選択し、右側の画面の [EndNote Account Credentials] の欄に、1台目のパソコンで登録したウェブアカウントのメールアドレスとパスワードを設定 → [適用] や [Save] をクリックして保存し、[Preferences] を閉じる。

  3. 空のライブラリで同期を実行します。同期の実行方法は1台目の同期と同じ操作で同期できます。

同期が完了すると、1台目と同じ情報を閲覧・利用できるようになります。

以降、ライブラリに変更を加えた際に同期を行えば、ウェブアカウントの内容が更新され、もう一方の端末でも同期を行えばその更新内容が反映されるようになります。

EndNote for iOS と同期する

  1. App StoreよりEndNote for iOSをダウンロードします。
    EndNote for iOS をダウンロード

  2. ダウンロードしたEndNote for iOSを起動し、設定した同期用ウェブアカウントのeメールアドレスとパスワードを入力してSign Inします。

  3. Sign Inが完了すると、同期が始まります。ウェブアカウントにあるPDFの添付ファイルをダウンロードするかどうか確認画面が出るので、必要に応じて選択してください。
    ※容量が大きい場合は最初はダウンロードせず、必要に応じて個別にダウンロードされることを推奨いたします。

  4. 添付ファイルをダウンロードしなかった場合、添付ファイルがあるレコードには添付ファイルのマークが表示されます。添付ファイルをダウンロードする場合はレコードをタップし、Attachmentsにあるファイルをタップすることでダウンロードします。

これでiOSでフルテキストPDFを閲覧することが可能になりました。AttachmentsのPDFをタップするとPDFビューアが起動し、PDFを閲覧することが可能です。

※EndNote for iOSは開発元 Clarivate Analyticsが配信しています。 利用方法などサポートについては開発元 Clarivate Analyticsの日本法人までお問い合わせください。

ウェブアカウントのライブラリ内容は他のユーザーと共有が可能

共有したい方のEndNote オンラインアカウント登録Eメールアドレスを入力するだけで、他のEndNote X9・EndNote X8ユーザーと、作成したライブラリを共有可能です。

最大100名までライブラリ共有可能です。共有容量に制限はありません。PDFなどの添付ファイルを含めたすべての情報が共有されるため、研究室内や病院内での必読文献の共有や、共同研究や所属・立場が異なる方との文献共有に便利です。

共有相手もEndNote オンラインのアカウントが必要です。

まとめ

同期を行うことで研究活動・論文の執筆活動をより円滑に進めることが可能になります。 携帯端末でも閲覧できるのでちょっとした隙間時間に論文を読んだり、ふとした時に気になったことをその場で確認したりできるようになります。

デスクトップ版 EndNoteを購入したら追加費用なく、いつでもどこでも文献情報にアクセスできる環境を整えることが可能ですので、ぜひ使ってみてください。

※EndNote ウェブ版がメンテナンスを行い、一時的に同期機能を利用できなくなることがあります。同期がうまくいかないときはメンテナンスが行われていないかを弊社EndNote用twitterアカウント、または開発元のtwitterアカウントからご確認ください。

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