EndNote活用ヒント集

EndNote 2025 新機能:Chat with your document で論文 PDF について AI に質問しよう

EndNote 2025.1 のバージョンから、論文PDF について EndNote 内で AI にチャット形式で質問できる新機能「Chat with your documents」が追加されました。本機能を活用することで、論文について理解を深められることが期待できます。本ページでは Chat with your document がどのような機能なのかと利用方法をご紹介します。
※なお、このページでは EndNote 2025.1 Windows 版を使ってご説明しております。

目次

【注意】

AI が回答する内容は 100% 正確とは限りません。AI が提供するすべての情報をユーザーが確認することを強く推奨します。

Chat with your document とは?

Chat with your document とは、AI を活用し、論文 PDF の内容についてチャット形式で質問に答えてくれる機能です。この機能を活用することで論文に対する不明点や自身の解釈の正否などを確認することが可能となります。

Chat with your document 利用時の注意点

Chat with your document 機能をご利用いただくにあたり、以下の点にご留意ください。

  • Chat with your document 機能は論文 PDF が添付された文献レコードに対してのみ利用できます。また、テキスト認識できない PDF の場合は利用できません。

  • Chat with your document 機能をご利用いただくには、EndNote 2025.1 以上のバージョンのライセンスで同期用ウェブアカウントを登録し、さらに同期を実行して該当の PDF をウェブ版 EndNote にアップロードしておく必要があります。同期用ウェブアカウント登録の詳細は下記ページの「同期用ウェブアカウントの登録」の項目をご参照ください。(アカウント登録は原則 1 ライセンスにつき 1 回のみ可能です。また、同期の対象とできるライブラリは 1 つのみです。)
    EndNoteの同期機能(Sync)を活用して、 いつでもどこでも文献情報にアクセスできる環境にしよう

  • Chat with your document 機能は多言語に対応しています。原則入力した言語で回答が返ってくるので英語の文献に対して日本語で質問しても問題ありません。
    ※質問に「〇〇語で回答して」と言語を指定した場合は、その指定した言語で回答してくれます。
  • Chat with your document 機能は「左の画面に表示している PDF 単体」と「一般的な知識」の情報から回答を作成します。PDF 内に記載されていない内容に関する質問や、ライブラリ内に添付されている他の PDF の情報と掛け合わせて回答することはできません。
    また、回答内容が 100% 正確とは限りません。AI が提供するすべての情報をユーザーが確認することを強く推奨します。
  • 本機能は EndNote 2025.1 以上のバージョンにおいてのみ利用可能です。
    2025年9月現在においては EndNote Web でもご利用いただけません。

Chat with your document の利用手順

  1. 論文 PDF が添付された文献レコードの詳細画面を開き、[PDF] タブに切り替え

  2. Research Assistant のアイコンをクリック

  3. まず Key Takeaway が作成されます。Key Takeaway の表示後、画面下方にチャットの入力欄が表示されます。質問内容を入力し、キーボードの [enter] または [return] で質問を送信してください。しばらく待つと回答が表示されます。


    Research Assistant 画面上の歯車アイコンから下記の操作が可能です。

    • チャット内を検索
    • チャットの内容をコピー
    • チャットの内容を削除

    【注意】

    歯車アイコンから実行するコピー・削除は Research Assistant 画面全体が対象となります。質問ごとにコピー・削除することはできません。(単一の「回答」のコピーは回答右側のドキュメントのアイコンから可能です。)
    なお、削除しない限りチャットの内容は残ります。(次回も表示される)

    【補足】

    もし Research Assistant のアイコンをクリックした際に、[create or sign in] のリンクが表示された場合は、リンクをクリックして、EndNote Web のアカウントを入力してください。まだ、EndNote 2025 のライセンスでウェブアカウントの登録がお済みでない場合は、Sign Up のボタンからアカウント登録をしてください。

Chat with your document と PDF の互換性について

Chat with your document を利用できるPDF にはいくつかの条件があります。

  • Chat with your document が処理できるPDF の条件
    PDF 内のテキストを選択・検索できる状態であれば、通常は互換性があります。適切に OCR 処理がされている PDF は、原則この条件を満たします。単なる画像としてスキャンされた PDF は対象外です。

【補足】

PDF のレイアウトや内容の解析上の制限により、完全な回答が生成されない場合があります。


  • OCR 処理済みのPDF が読み取れない主な原因について
    OCR 処理済みのPDF でも、以下のような原因でAI が読み取れない場合があります。

    • 原因1. PDF ファイル自体の問題
      OCR の品質が低く、文字の認識精度が悪い、特殊なフォントが埋め込まれている、テキストレイヤーが非表示になっている、ファイル構造に一貫性がない、などの要因が考えられます。

    • 原因2. 同期の問題

  • PDF のフォーマット(書式)やメタデータの違いによる影響について
    メタデータ自体が Chat with your document 機能に影響することは通常ありません。しかし、複雑なフォーマット、不規則なタグ付け、あるいはテキストの階層化(多段組レイアウト、脚注、エンコーディングの異常など)といった問題があると、AI が内容を正確に解釈する妨げになる可能性があります。

  • AI ポリシーについて
    Chat with your document で読み込まれたデータが AI の学習に利用されることはありません。Clarivate 社が AI をどのように活用しているのかについては下記ページをご参照ください。
    AI Policy | Clarivate

まとめ

EndNote 2025 の新機能「Chat with your document」は、PDF の内容について理解を深めるために AI に質問できる機能です。AI との対話を通じて読解のスピード、内容理解の深さ、そして研究全体の効率を飛躍的に向上させることが期待できます。ぜひ新機能を活用し、論文に対する自身の考えを補強しましょう。

参考ページ

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