NVivo 機関ライセンス導入インタビュー(下関市立大学様)

研究や教育における質的データ分析のニーズは年々高まっています。下関市立大学では、教員・学生が共同で効率的に研究を進められる環境を整えるため、質的分析支援ソフト NVivo の機関ライセンスを導入しました。本インタビューでは、導入の背景や決定の理由、活用の方法、そして導入後に感じた効果や今後の展望について、担当のURA室の方にお話を伺いました。


Q1. 下関市立大学についてご紹介いただけますでしょうか。

下関市立大学は1956年に設立され、長らく経済学部の単科大学として歩んできました。2024年にデータサイエンス学部を、今年度には看護学部を加え、総合大学として新たな展開を迎えています。こうした学部拡充に先立ち、研究重視の方針に基づき研究機構も整備され、教育と研究の両面で地域と社会に貢献できる体制を強化しています。


Q2. URA室ではどのような業務を担当されていますか。

下関市立大学のURAUniversity Research Administrator)は、研究活動の推進を支援する役割を担っています。具体的には、競争的資金の獲得支援、研究プロジェクトのマネジメント、産学官連携や地域連携の推進などを行います。また、研究成果の情報発信をサポートしています。


Q3. NVivoの導入を検討されるようになったきっかけを教えてください。

導入のきっかけは、教員からの要望があったことです。特に、看護学部の新設により質的研究に取り組む教員の増加が見込まれたため、研究を円滑に進めるための環境整備としてNVivoの導入を決定しました。


Q4. 以前から質的データ分析ツールは使用されていましたか? それともNVivoが初めての導入でしたか?

NVivoが初めての導入となります。


Q5. NVivoのライセンス形態の中で、機関ライセンスを選ばれた理由を教えてください。

機関ライセンスを選択した主な理由は、コスト面でのメリットが大きかったことです。加えて、URAとして教員の利用状況を把握しやすく、管理がしやすい点も重要な要素でした。


Q6. 導入決定までに工夫された点や、学内での調整についてお聞かせください。

導入にあたっては、教員を対象にアンケートを実施し、多くの利用希望が寄せられたことで、研究推進への期待が確認できました。この結果が導入決定の大きな根拠となっています。また、部署間で連携を図ることで、予算確保や契約手続きも円滑に進めることができました。


Q7. 現在、NVivoはどのような形で学内で使われていますか?

現時点では主に研究目的での利用が中心です。個人研究での利用希望者が多いです。また、学部間連携による共同研究においても利用希望が見られています。


Q8. 学内での利用促進や運用にあたり、工夫されたことがあれば教えてください。

ユサコ株式会社様のご協力のもと、学内で説明会を実施しました。導入にあわせて利用ルールや申請方法を整備し、運用体制を確立しました。利用に関する問い合わせも増えているため、セミナー案内なども積極的に行っています。


Q9. 利用者(教員・学生など)からの反応や、印象に残っている使われ方があればご紹介ください。

修士論文で実際に活用された事例もあり、テキストマイニングをこれほど直感的に扱えることに驚いていました。さらに、操作方法に関するセミナーや動画などの情報が充実しているので、初心者の方でも手軽に使い始められる点が魅力だと感じています。

NVivoユーザーインタビュー 下関市立大学・教養教職機構 准教授 加藤秀男先生


Q10. NVivoを導入して感じている効果やメリットがあれば教えてください。

これまで質的研究の経験がある教員にとっては、研究の効率化に役立っています。一方で、分析の経験があまりない教員も、大学がツールを導入したことで説明会に参加するなど、質的研究への関心が高まっていると感じています。大学としても支援体制の強化につながり、研究環境の向上を実感しています。


Q11. 今後、NVivoをどのように学内で展開していきたいとお考えですか?

今後は、教員の研究利用に加えて、ゼミ指導や授業での活用も進めていきたいと考えています。また、NVivoの利用をより身近に感じてもらえるよう、研修を継続し、利用者の拡大につなげていく予定です。


Q12. NVivo導入を検討している他の大学や研究機関に対して、アドバイスやメッセージがあればご記入ください。

本学も導入して間もないため、まだ試行錯誤の段階ですが、まずは使ってみることが大切だと感じています。導入にあたっては、教員のニーズ把握や研修体制の整備がスムーズな活用につながると感じています。

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