NVivo で分析を進めていると、インタビューデータからどのコードにコーディングされているのか、または作成されたコードはどのファイルからコーディングされているのかといったことを確認したい場面があるかと思います。そのような場面で役立つのが「グループクエリ」という機能です。グループクエリを使うと、特定の条件でつながりのあるアイテムを検索することができます。このページでは、グループクエリの概要や基本的な使い方、結果画面の見方をご紹介します。
※グループクエリはNVivo Windows 版でのみご利用可能です。
- グループクエリとは?
- グループクエリの検索対象
- グループクエリの操作手順
- グループクエリの結果画面の見方
- グループクエリの出力
- 検索条件を変更する
- 検索条件を保存する
- リストビュー上からグループクエリを実行する
- まとめ
- 参考ページ
グループクエリとは?
グループクエリとは、コーディングや属性値、関係性など、様々な条件で関連づけられているアイテムを探すことができる機能です。例えば、グループクエリを利用すると、以下のことを確認できます。
- 特定のインタビューデータに、どのようなコードが付与されているのか?
- あるコードはどのインタビューデータからコーディングされているのか?
- ある属性を持つ人物(例えば、20代の女性)は何名いるのか?
- 複数の資料に共通して出現する概念コードは何か?
グループクエリの検索対象
グループクエリで検索できるアイテムは以下の通りです。
検索対象 | 説明 |
アイテムコーディング | 選択したアイテムがどのコードにコーディングされているかを検索します。 |
コーディングされたアイテム | 選択したコードやケースがどのアイテムからコーディングされているのかを検索します。 |
属性値ごとのアイテム | 指定した属性値を持つアイテムを検索します。 |
関係 | 関係によって関連付けられているファイルまたはコードを検索します。 |
参照リンク | 参照リンクによって関連付けられているプロジェクトアイテムを検索します。 |
マップ | 選択したアイテムを含むマップを検索します。 |
グループクエリの操作手順
グループクエリの操作手順は以下の通りです。検索したいアイテムによって指定する条件が異なります。このページではインタビューデータを選択して、どのコードにコーディングされているのかを確認してみます。
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メニューの[探索] タブの虫眼鏡アイコンをクリックし、[グループ] を選択
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[検索する文字列] の項目で[アイテムコーディング] を選択
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[領域] 項目で[選択したアイテム] を選択
※[ファイル & 外部ソース] を選択した場合は、プロジェクト内の全ファイルと外部ソースが検索対象になります。 -
検索対象のアイテムにチェックを入れ、[OK] をクリック
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[範囲] 項目では関連アイテムが見つかったときにどの範囲のアイテムまで表示するかを指定します。今回は特に変更せずに[すべてのコード、ケース、コーディング行列] を選択。
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[実行] ボタンをクリック
→ 結果が表示されます
グループクエリの結果画面の見方
グループクエリ結果画面の右側にはタブが表示され、タブを切り替えることで表示内容が変更されます。
サマリータブ
サマリータブではファイルごとに見つかった関連アイテム数が表示されます。
また、ファイル名横の[+] アイコンをクリックすると、そのファイルと関連するアイテムの詳細情報が表示されます。
表示されたアイテムをダブルクリック、または右クリックして表示されるメニューから[コードを開く] を選択すると、詳細ビューでアイテムの内容を確認することができます。
接続マップタブ
[接続マップ] タブでは、領域アイテムと範囲アイテム間の関連付けを示すマップが表示されます。
このマップ上の線を見ることで、共通してつながりのあるアイテムを確認することができます。
グループクエリの出力
グループクエリの結果はリストまたは画像で出力することができます。
リストを出力
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サマリータブを選択した状態で、リストの空白部分を右クリックし、表示されるメニューから [リストをエクスポート] を選択
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保存場所とファイル名を指定し、[保存] をクリック
エクセル形式で検索結果が出力されます。
接続マップを出力
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接続マップタブを選択した状態で、空白部分を右クリックし、表示されるメニューから [図をエクスポート] を選択
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保存場所とファイル名を指定し、[保存] をクリック
指定した場所に画像が保存されます。
検索条件を変更する
グループクエリを一度実行した後に、検索条件を変更することも可能です。
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結果画面の空白部分で右クリックし、表示されるメニューから[最後に実行したクエリ] を選択
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検索条件を適宜変更して、[実行] ボタンをクリック
→ 検索結果が更新されます。
検索条件を保存する
クエリの検索条件を保存しておき、再度実行することもできます。
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グループクエリのダイアログ画面を開く
※一度クエリを実行した場合は、結果画面の空白部分で右クリックし、表示されるメニューから[最後に実行したクエリ] を選択 -
[条件を保存する] の項目にチェックを入れる
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名前の項目に条件名を入力し、[OK] をクリック
保存した検索条件はナビゲーションビューの[クエリ条件] で確認することができます。検索条件をダブルクリックすると、グループクエリのダイアログ画面が開き、再度検索を実行できます。
リストビュー上からグループクエリを実行する
リストビュー上で選択したアイテムから直接グループクエリを実行することも可能です。例えば、リストビュー上でインタビューデータのファイルを右クリックし、表示されるメニューから[クエリ] > [このドキュメントをコーディングするコード] を選択すると、そのファイルからコーディングされているコードを検索できます。検索対象のアイテムが1つの場合は、こちらの方法が便利です。
まとめ
グループクエリは、コーディングや属性、関係性など、様々な条件で関連するアイテムを検索できる機能です。分析の目的に合わせて検索条件を指定し、リストや接続マップで結果を出力することが可能です。NVivo Windows 版をお持ちの方はグループクエリを活用して、NVivo での分析作業をより効率的に進めましょう。