エディテージ x ユサコの論文執筆ヒント集

Vol.39:一流の生物医学誌で論文を出版するための5つの秘訣

一流誌の論文アクセプト率はきわめて低いものです(通常10%未満程度)。その狭き門をくぐる難しさについては、すでにご承知のことと思います。

では、論文がアクセプトされる可能性を高めるには、どうすればいいのでしょうか?今回は、5つの秘訣をご紹介します。


1. ジャーナルガイドラインを順守

ジャーナルのガイドラインを順守しましょう。ガイドラインに書かれている内容の真意を把握してください。

そのジャーナルが新規性を重視しているのか、あるいは直接的な実用的意義を求めているのかを見極める必要があります。たとえば、American Journal of Sports Medicineは、臨床研究に関する具体的な臨床的関連性ステートメント(Clinical Relevance Statement)の提出を求めています。

このステートメントでは、臨床環境において研究結果をどのように実践できるのかを明確に説明することが重要です。


2. 編集委員会のメンバーを知る

編集委員会のメンバーを確認して、査読者候補を予測しましょう。

その候補者の論文で、自分の研究に関連するものがあれば、参考文献に加えましょう(関連性の低い文献を加えると逆効果になることに注意してください)。ターゲットジャーナルを選ぶときは、ジャーナルの理念と対象領域に注目しましょう。

そうすることで、編集委員による研究から、引用文献を見つけやすくなります。


3. 課題に対する独自のソリューションを提示

論文を投稿すると、ほかの著者とジャーナルの掲載枠を争うことになります。その中でジャーナルの関心を引くには、どうすればよいのでしょうか?

それは、分野でもっとも差し迫った問題や臨床的課題に、独自のソリューションを提示することです。European Respiratory Journalなどのジャーナルは、ソーシャルメディアでの発信も考慮して、説得力のある鋭いメッセージ性を持った論文を求めています。


4. メッセージを簡潔化する

伝えたいメッセージを、もっとも簡潔に伝えられる方法を選びましょう。論文のページ数には限りがありますし、読者は一定程度の知識を持っているので、重複や冗長な表現は避けましょう。

情報を明確に示し、メッセージがより伝わりやすくなる図表などがあれば、付録として添えましょう。その場合は、図表に誤りがないかをよく確認してください。効率化のために、アブストラクトと図表のみで論文の質を判断する編集者もいるからです。

また、ジャーナルがワード数を厳密に制限していない(BMJなど)からといって、無駄な文章は入れないようにしましょう。


5. 研究方法のデータを公開する

研究方法の詳細情報やデータは、惜しみなく公開しましょう。そうすることで、ほかの研究者がメタ分析でそのデータセットを使えるようになったり、研究について質問しやすくなったりするので、論文の被引用数の増加につながります。

さらには、論文が他世代の研究者にとっての頼れる重要文献となるでしょう。Nature Medicineなどのジャーナルは、透明性と再現性を確保するために、著者に詳細なレポートサマリーの作成を求めています。


まとめ

今回は、論文のアクセプトの可能性を高めるためのヒントを紹介しました。ぜひ実践してみてください。


※この記事は、マリーシャ・フォンセサ(Marisha Fonseca)およびリアナ・アダム(Liana Adam)氏によるものです。アダム氏(医学博士)は、がんや再生医療を含む幹細胞研究の第一人者で、テキサス大学MDアンダーソンがんセンター(米ヒューストン)の研究者として20年のキャリアがあります。これまで、Nature Cell Biology、Nature、Cell Reports、Cancer Research誌などで60本以上の論文を出版しており、JBC、Molecular Cancer Therapeutics、Cancer Research、Clinical Cancer Research誌などでは査読者として活躍しています。

 
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