コーディングストライプは、NVivoソースの欄外にあるカラフルなバーです。印刷物に使われる蛍光ペンに少し似ています。これらのカラフルなストライプはプロジェクトを使いやすくするだけでなく、使用方法が分かれば圧倒的な分析力を提供します。
この記事では、コーディングストライプの使用方法トップ10をお伝えします。すべての使い方を網羅しているわけではありませんが、手軽に使い始めるための方法をご案内します。
- 1.コーディングした箇所を見る
- 2. 1~2回のクリックでコーディング解除する
- 3. コーディングストライプからコードを開く
- 4. コードごとに色分けしてテーマを見る
- 5. テーマの関連性を見る
- 6. テーマに関連する人口統計データを見る
- 7. コーディング密度をチェックする
- 8. 他のチームメンバーのコーディングを見る
- 9. 複数のデータで同じコーディングストライプを見る
- 10. 自分のコーディングだけを表示する
1.コーディングした箇所を見る
NVivoを使い始めたあなたに、これは最初のアドバイスです。NVivoの中でインタビュー記録を読んでいて、参加者が「場所の特徴」について語っていると仮定します。あなたはこれを非常に興味深くて意外であると感じます。そして、これは研究課題に新たな一面を与えます。
あなたはこのテーマをとらえたくなって、他の参加者もこの点について語っているのかを知りたくなります。そして、パラグラフを選んで「場所の特徴(Sense of Place)」と名付けたコードにコーディングします(名前のついたコンテナの中に必要な情報を集めるイメージです)。
コーディングが機能していることを確認するために、表示タブ上のコーディングストライプにチェックを入れます。
コーディングストライプは、パラグラフのコーディングに成功していることを再確認するサインです。
コーディングストライプによりコーディングの経過を追っていくことができます。コーディングの際にはそのままオンにしておけば、進行具合が簡単に確認され、とても満足できます。
2. 1~2回のクリックでコーディング解除する
もし間違えたり気が変わったりした場合は、コーディングストライプ上で右クリックすれば、コンテンツのコーディング解除が可能です。
3. コーディングストライプからコードを開く
簡単ですが非常に役立つアドバイスです。コードを開くには、コーディングストライプ上でダブルクリックしてください。
「生息地(Habitat)」というコードでパラグラフをコーディングし、さらに自分が正しい決定をしたのかを確認したいと仮定します。「生息地(Habitat)」というコーディングストライプ上でダブルクリックすると、他にどのようなコンテンツがコーディングされているのかが見られます。このパラグラフはご自分の期待に沿っているでしょうか?それとも、他の何かで分類した方が良いでしょうか?
4. コードごとに色分けしてテーマを見る
コードの色を指定でき、コーディングストライプ内で見ることが可能です。
例えば、「肯定的(Positive)」コードに赤、「否定的(Negative)」コードに青を指定すると、ソースをスクロールすることで、好意的および否定的なコメントを簡単に見つけることができます。
5. テーマの関連性を見る
いくつかのソースをコーディングすると、テーマ間に浮かび上がる関連を探りたくなるかもしれません。
例えばある部分を「不動産開発(Real Estate Development)」というコードにコーディングしたとしましょう。コードを開くと、すべてのリファレンスが検索可能です。コードを開いた状態でコーディングストライプを表示すると、他にどのようなコードがこのコンテンツにコーディングされているか見ることが分かります。
6. テーマに関連する人口統計データを見る
コード上のリファレンスを検索している際に、調査参加者の人口統計データの詳細が確認できます。
表示したいコーディングストライプを選択し、ケース分類中から興味のある属性を選びます。プロジェクト内の属性値も色の指定が可能なので、簡単に見つけることができます(男性=水色、女性=ピンクというステレオタイプな指定で申し訳ありませんが、良い例なのです)。
7. コーディング密度をチェックする
あなた(もしくは別のチームメンバー)がソースをコーディングした後、後戻りをしてコーディングを確認したくなるかもしれません。コーディング密度バーにより、ソースのどの部分が他よりも多くコーディングされているのかが表示されます。ストライプの色が濃くなるほど、多くコーディングがされています。
中身の充実したコンテンツが簡単に見つかり、さらにほとんど、もしくはまったくコーディングがされていない部分の確認ができます(興味深いことが発生していないか、もしくはその部分のコーディングをお忘れですか?)。
さらに、コーディング密度ストライプ周辺を見ていると、使用されたコードが分かります。これはとても便利で、コードがたくさんあってストライプをすべては表示させたくない場合、特に役立ちます。
8. 他のチームメンバーのコーディングを見る
複数のチームメンバーが、一連の同じ文書に対してコーディングをおこなっていたとしましょう。あなたが文書をマージする際には、コーディングストライプをオンにすると、誰が何をコーディングしたのかが分かります。
これにより、有益な議論が促されてチームにおけるコーディングの一貫性が生まれます。もちろん、コーディングをおこなう各作業者のカラーは選択可能です(プロジェクトプロパティ内のユーザータブ上で設定します)。
9. 複数のデータで同じコーディングストライプを見る
1~8までで見たようにコーディングストライプを表示しながら多数の文書を読み込んでいるとします。それぞれの文章で同一のストライプを表示する場合には、ビュータブ上でコーディングストライプをクリックし、そして「直前に選択されたアイテムを表示」をクリックします。
例えば、3つの主要なテーマに絞った上でこの手順を使う事で、複数のデータをまたぎながらどのようにストライプが出現するかを理解できるようになります。
10. 自分のコーディングだけを表示する
あなたがチームの一員として共同研究に参加している場合、メンバー間のコーディングを比較し信頼性を確認したくなるでしょう。そのために重要なことは、コーディング中に各作業者は、自分のコーディングだけを閲覧するという点です。あきらめずに、他の人のコーディングストライプを表示させることなく、作業に集中しましょう!
最近、@CynthiaWJacobsが見つけた方法があります。各プロジェクトメンバーに対して、「すべてのコーディングを解除した」クリーンな状態のプロジェクトのコピーを配布するという、やっかいな管理作業を省くことができます。
コード>コーディングストライプ>選択したアイテムを開きます。ユーザーを選択し、ご自分のボックスにチェックをつけましょう。
ご自分のコーディングストライプを見ながら、そこで右クリックし、サブストライプを表示>さらに多くのサブストライプを表示を選びます。
コーディングしたいコードがすべて含まれるコードフォルダーを選択します(そして、不必要なサブフォルダーにはチェックがついていないことを確認します)。
これであなたのユーザーストライプがコーディング密度バーのようになり、ご自分がコーディングしたすべてのコーディングストライプを見ることができます。
もう一度試して、自信をもってコーディングストライプを使いましょう
お分かりのように、コーディングストライプはあなたの分析ツールキットの一部として、その役割を間違いなく果たします。あなたにとって何が最適なのかを知るために、実際にコーディングストライプを使って体験してみましょう。
著者 KATH MCNIFFについて
Kath McNiff is on a mission to help researchers deliver robust, evidence-based results. If they’re drowning in a sea of data (or floods of tears) she wants to throw them an NVivo-shaped life raft. As an Online Community Manager at QSR, she knows that peers make the best teachers. So, through The NVivo Blog, Twitter and LinkedIn, she shares practical advice and connects researchers so they can help each other. When she’s not busy writing blog posts, swapping stories on social media or training the latest tribe of NVivo users, she can be found wrestling four feisty offspring for control of the remote.
元記事 | Top 10 uses for coding stripes in NVivo | The NVivo blog