EndNote のタグ機能で文献を視覚的に整理しよう
日々の研究活動において、EndNote ライブラリ内の文献数が増えてくると、「あの論文、どのグループに入れたっけ?」「後で読み返そうと思っていた重要な資料はどこかな?」といったことが発生していませんか?
EndNote のグループ機能だけでは対応しきれない、こうした悩みを解決するのが「タグ」機能です。本ページでは、文献管理をより直感的でスマートにするタグ機能の活用方法をご紹介します。
※このページではEndNote 2025.2 Windows 版を使ってご説明しております。
タグ機能とは?
EndNote 21 以降で実装された「タグ機能」は、ライブラリ内の文献に色付きのラベルを付与できる機能です。従来のグループ機能とは異なり、タグはライブラリの画面上で、タイトルの横に視覚的なマークとして表示されます。EndNote には以前から「Read/Unread(未読/既読)」や「Rating(星マーク)」の機能がありますが、タグ機能を使えば、「要約作成中」「統計データあり」といった、既存のマークだけでは表現しきれない具体的な情報を瞬時に把握できるようになります。
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グループ機能との違い
多くのユーザーが疑問に思うのが「グループと何が違うのか?」という点です。両者の役割は明確に異なります。以下に両者の違いをまとめています。
| 機能 | イメージ | 役割 | 最適な用途 |
| グループ | フォルダ | 構造的な整理・保管 | 分野別、著者別、年代別の分類 |
| タグ | 付箋 | 視覚的な目印・強調 | 具体的な進捗(要約中/確認済)、特定のアクション(引用予定/PDF 未入手) |
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1枚の書類に複数の付箋を貼れるのと同様に、1つのレコードに対して複数のタグを同時に付けることができます(例:「重要」かつ「未読」など)。これにより、多角的な分類が可能になります。
グループは「どこにしまうか(保管場所)」を決め、タグは「どう扱うか(状態)」を示すために使うのが良いでしょう。
タグ活用のメリット
タグ機能を導入することで、執筆や研究のプロセスは具体的にどう改善されるのでしょうか。開発元(Clarivate 社)のブログ記事では、以下6つのメリットが挙げられています。
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参照:How tags help you get more from your citation manager
- 管理の簡素化
文献を「テーマ」「研究手法」「論文の各章(イントロ・方法・考察など)」ごとにタグで分類できます。これにより、山のような文献リストから探す時間が減り、必要な時に特定の文献を見つけ出しやすくなります。 - ワークフローの効率化
「精読済み」「あとで読む」「重要」といったタグを付けることで、進捗状況を可視化できます。重要な文献の読み忘れを防げるだけでなく、「この分野の文献が足りない」といった研究の穴にも気づきやすくなります。 - コラボレーションの促進
共同研究者とタグを共有すれば、「この文献はどの文脈で使うのか」を全員が理解できます。タグごとに担当を割り振ることもできるため、作業が重複せず、チーム全体の連携がスムーズになります。 - 引用精度の向上
書誌情報が不完全な文献に「書誌情報・要修正」タグを付けておくことで、誤ったまま引用してしまうミスを未然に防げます。これは、論文の信頼性を守るために非常に重要です。 - 包括的な文献レビューの支援
論点ごとにタグ付けを行うことで、必要な視点をすべてカバーできているかチェックできます。重複を避けつつ、深く広い文献調査を行う土台になります。 - 執筆作業の円滑化
整理されたタグシステムがあれば、執筆の流れを止めることなく、論拠となる文献を即座に引用できます。論理の流れに合わせてスムーズに引用を挿入できるため、説得力のある文章を効率よく書き上げることができます。
タグの作成方法
タグの作成方法は以下の通りです。
-
下記いずれかの方法で[Create Tag] 画面を開きます。
- メニューから:
メニューバーの [Tags] → [Create Tag] を選択。 - パネルから:
画面左側の「MY TAGS」セクションの横にある [+] ボタンをクリック。 - 詳細画面から:
レコードの[Summary] または[Edit] タブにある [Manage tags] ボタンをクリック。→ 表示された画面で[Create tag] ボタンをクリック。

- メニューから:
-
タグの名前を入力し、色を指定します。

-
[Create Tag] ボタンをクリックします。
タグの適用と解除方法
レコードにタグを付ける
最も簡単な方法は「ドラッグ&ドロップ」によるタグ付けです。
-
一覧画面からタグを付けたいレコードを選択します(複数選択可)。
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選択したレコードを、左側パネルにある目的のタグの上へドラッグ&ドロップします。


※レコードを右クリックして [Manage Tags] からタグを適用することも可能です。
レコードからタグを外す
タグの解除には、一括で外せる「Delete キー」を使う方法と、レコードを確認しながら行う「Manage Tags」を使う方法の2通りがあります。なお、タグを外す操作は「元に戻す」機能が使えません。誤ってタグを外してしまった場合は、手動で再度タグを付け直す必要があります。
方法1. [Delete] キーでタグを外す
特定のタグをリスト表示している場合に限り、[Delete] キーを使って素早くタグを外すことができます。複数の文献からまとめてタグを外したい場合に便利です。
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画面左側の「MY TAGS」から、対象のタグをクリックしてレコードをリスト表示します。

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タグを外したいレコードを選択します(Ctrl / Command キーや Shift キーを使って複数選択が可能)。

-
キーボードの [Delete] キーを押します。
-
確認画面が表示されるので「Delete」をクリックします。

【重要】操作時の注意
[Delete] キーでタグだけを外せるのは、「特定のタグ」を選択してレコードを表示している時だけです。「All References」や別のグループを選択して、レコードを表示している状態で [Delete] キーを押すと、レコード自体がゴミ箱(Trash)へ移動してしまうため、今どのリストを表示しているか必ず確認してから操作してください。
方法2. [Manage Tags] メニューからタグを外す
個別のレコード情報を確認しながらタグを外したい場合はこちらの操作を行ってください。
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タグを外したいレコードを右クリック(Mac の場合は、[control] キーを押下しながらクリック)し、[Manage Tags] を選択します。

-
外したいタグの横の「×」をクリックし、[OK] をクリックします。

タグの編集と削除方法
運用中にタグの名前を変えたり、不要になったタグを削除したりする方法は以下の通りです。
タグを編集する(名前・色の変更)
-
左側の「MY TAGS」リストで編集対象のタグを選択します。
-
メニューの [Tags] → [Edit Tag] を選択します。

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名前や色を編集し、[Update Tag] をクリックします。ここで変更した内容は、そのタグが付いている全てのレコードに一括反映されます。

タグを削除する
作成したタグ自体を削除したい場合は、以下の手順で操作します。
-
左側の「MY TAGS」リストで削除対象のタグを選択します。
-
メニューの[Tags] → [Delete Tag] を選択します。

-
確認画面で[Delete] をクリックします。

上記操作でライブラリ内の全てのレコードからそのタグが削除されます。
【注意】
タグ自体を削除すると、ライブラリ内のすべての文献からそのタグ情報が失われます。タグを外す操作と同様、この操作も「元に戻す」ことはできないため、削除する際はご注意ください。
作成したタグを検索する
タグは1つのライブラリにつき最大 5,000 個まで作成できるため、数が増えてくると目的のタグを目視で探すのが難しくなります。その場合は、画面左側のパネル下部にある検索ボックスに探したいタグの名前(一部でも可)を入力することで、入力した文字を含む「タグ」や「グループ」だけが絞り込まれて表示されます。
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※この検索ボックスは、文献(レコード)を検索するものではなく、「グループ名」や「タグ名」を探すための機能です。
まとめ
EndNote のタグ機能は、文献に「色付きのラベル」を貼ることで、進捗状況や優先度をひと目でわかるようにする視覚的な整理ツールです。グループ機能のように階層を作るのではなく、「今すぐ読む」「あとで確認する」といったアクションを可視化できる点が最大のメリットです。これにより、必要な文献を探す時間を削減し、執筆という本来の目的に集中できるようになります。まずは、「要確認(赤)」や「引用候補(青)」など、既存の機能では補えない独自のルールで使い始めて、その快適さを体験してみてください。